2026/02/07 19:13




アンスリウムの葉色が冴えない、新葉が小さい、謎の斑点が出てきた。そんな変化に気づくと、つい何か対処をしなければと思ってしまいます。


しかし、アンスリウムを育てる上では、最初にすべきことは「足す」ことではなく「整理する」ことです。原因が分からないまま肥料や薬剤を使うと、状況を悪化させることもあります。

今回は、アンスリウムの不調を目にした時、どの順番で疑って対処していけば良いのかをご紹介します。

最初に疑うべきは害虫


調子を崩したとき、最初に確認したいのは害虫の有無です。


アンスリウムにつく害虫は、葉を派手に食害するタイプではありません。吸汁によって、植物体の力をゆっくり奪っていきます。

そのため症状は、栄養不足や根の不調と非常によく似ています。葉がくすむ、新葉が小さい、歪む。こうした症状が見られたら、まずは葉の裏と成長点を確認してみてください。

害虫が疑われたときにやるべきこと


害虫の存在が疑われても、すぐに薬剤を使う必要はありません。

特にハダニは、アンスリウムでは薬害が出やすく、薬剤の使用が逆効果になることもあります。

葉水で葉裏を洗い流す、風通しを確保する、極端な乾燥を避けるなど、管理を見直しただけで、被害を抑えられるケースは少なくありません。この段階での目的は、駆除ではなく、増やさないことです。

薬剤は「最後のひと押し」と考える


管理を見直しても被害が進む場合、ここで初めて薬剤の使用を検討します。重要なのは、「何に対して使うのか」を明確にすることです。

アザミウマが疑われる場合は、拡がりが早いので、何らかの農薬を。カイガラムシが確認できる場合は、物理的に除去したうえで薬剤を使用します。もちろん、規定用量等はしっかり守ってくださいね。

薬剤は、問題を解決するための主役ではなく、被害を止めるための補助です。使いすぎないことが、結果的に株を守ることにつながります。

害虫が見当たらないときに病気を疑う


葉に明確な斑点が出る、組織が壊死する、腐敗が急速に進むなどといった症状が見られる場合、病気を疑います。

ただし、アンスリウムでは、病気よりも害虫や生理障害の方が多いのが実情です。そのため、病気は後回しに疑う方が合理的です。

病気が疑われる場合でも、最初に行うのは薬剤散布ではありません。患部の除去や隔離、環境の改善を優先します。

判断がつかない場合の考え方


害虫も見当たらない。病気の典型症状もない。それでも調子が悪い。

この場合は、水や根、温度や風といった生理的な要因を見直します。この段階で薬剤を追加しても、状況が良くなることはほとんどありません。こうした流れを守るだけで、無駄な対処は大きく減ります。

アンスリウムは、理由もなく調子を崩す植物ではありません。焦って何かを足す前に、一度、葉の裏を覗いてみてください。それが、正しい対処へのいちばん近道です。